国や組織に縛られないのもこの仕事の魅力。
新たな技術やアプローチを日本に紹介し、さらなるフィールド拡大に貢献したい。
その他の分野
田中 千晶
外資系コンサルティング会社
コンサルティングアクチュアリー
法学部 法律学科
国や組織に縛られないのもこの仕事の魅力。
新たな技術やアプローチを日本に紹介し、さらなるフィールド拡大に貢献したい。
仕事内容
国内外のコンサルタントと共同し、保険数理の枠に縛られないサービスを提供していく
私は世界最大規模のコンサルティングファームにコンサルティングアクチュアリーとして所属し、損害保険部門の日本における責任者を務めています。国内外のコンサルタントとの共同作業を通じて、アクチュアリーとしての専門性を活かしつつも、保険数理の枠に縛られないサービスを提供すべく日々チャレンジを続けています。
アクチュアリー会の正会員になったのは損害保険会社に勤務していた時代のことで、コンサルティング会社に転職後は、保険数理に関する知識や経験を活用したコンサルティング・サービスを提供してきました。「何事も一所懸命に、かつ楽しんでやること」と、「クライアントファースト」の2つを胸に業務にあたっています。
仕事の魅力
世界的に認められたプロフェッショナルとして、国や組織に縛られず、仕事のフィールドを広げていける
アクチュアリーの仕事は「不確実な将来を予測すること」です。個々の業務は、リザービング(将来支払う保険金の予測)、プライシング(保険料率算出)、リスク管理、M&Aにおける会社価値評価などさまざまですが、基礎データをもとに将来を予測するという点においては同じです。いずれも保険業界では重要な業務で、多様かつチャレンジングなこれらの業務に参加できること、専門知識をもって貢献できることには、大きなやり甲斐があります。
そのなかでもコンサルティングアクチュアリーという仕事の魅力としては、世界的に認められたアクチュアリーというプロフェッショナルの専門性を活かして仕事ができることや、専門知識を“共通言語”として世界中のアクチュアリーと通じ合えることなどがあげられます。さらに、仕事の範囲は、保険数理に直接関わる仕事から、保険数理知識をベースとした関連業務へと広がっており、それなりの覚悟と努力があれば、一つの組織や国といった枠に縛られることなく、フィールドを広げていくことができます。実際、同僚の多くは保険会社での実務経験を持つアクチュアリーですが、保険会社での経験を活用し、さらにそれを発展させることができる仕事だと思います。
今後の目標
保険業界という枠にとどまらず、より広いフィールドでアクチュアリーの専門性を活かしていく
企業価値向上という観点でお客様に貢献していけたらと考えています。また、コンサルティングアクチュアリーという立場を活かして、まだ活用されていない新しい技術やアプローチを日本に紹介し、アクチュアリーの活躍フィールドの拡大に貢献したいと思っています。アクチュアリーの専門性は、保険業界という枠にとどまらず、広いフィールドで活きるのではないかと期待しています。
実際、これまでアクチュアリーの業務は商品開発や決算業務が中心でしたが、近年では、最新のニーズやテクノロジーを取り入れてリスク・資本管理に貢献することが求められるようになってきました。また、専門家の協力のもと、デジタリゼーションやビッグデータといった分野で、データの分析・活用に貢献していくことも要請されています。保険数理の専門知識をベースとしつつ、積極的に活動範囲を拡大していくことが、今後は不可欠になってくると思います。
Message
メッセージ
アクチュアリーになるためには、必ずしも理系である必要はありません。私自身も法学部出身ですが、在学中に身につけた文章力や表現力が現在の業務に大いに役立っています。受験勉強に苦労した経験がある人、中でも文系のあなたこそ、専門的な内容をわかりやすく伝えるという能力に長けているかもしれません。
もちろん、決して楽な道ではありませんが、確率統計の知識は保険業界に限らず実社会で役に立ちますから、苦労は必ず糧になります。それに、モチベーションとなる好奇心さえ維持できれば、勉強だって恐れることはありません。どうか数学が得意でない人も(もちろん得意な人も)、魅力あふれるアクチュアリーの世界を目指してがんばってください。お待ちしています。