
AIやデータサイエンスが進化するほど
活躍範囲はもっと広がる
司会
アクチュアリーの業務範囲は最近、資産運用やERMなどへも広がってきています。今後は、AIやデータサイエンスといった技術発展が進み、アクチュアリーを取り巻く環境が大きく変化するかもしれません。これから、アクチュアリーの業務はどうなっていくのでしょうか。皆さんのお考えをお聞かせいただければと思います。
中矢
技術が発展しても、私が扱う年金は「対お客様」というところが重要なので、お客様との関係構築やオーダーメイドの提案など、年金アクチュアリーに求められる役割は変わらないかなと思います。先ほどから繰り返し出ていますが、私たちの役割は複雑な制度などをわかりやすく説明することですから。
向井
そうですね。AIやデータサイエンスが答えを出したとしても、その意味をどう伝えるのかというところはアクチュアリーにしかできないことかなと思います。私自身はアクチュアリーというよりコンサルタントという立場で考えていて、アウトプットとしての数字だけでなく、それを使ってどういう価値をお客様に提供できるかだと思います。
藤井
私も、今後はデータを解釈して判断していくことがいっそう求められるんだと思います。AIなどの技術では追いつかない、その先のアクションというか、より高度なところが求められるんだろうと。
西村
データサイエンスによって、これまで一次元でしか見えなかったものが多次元で分析できるようになってくる。その分、業務も高度になりそうですね。
黒田
私は、世の中が変わってもリスクというのはなくならないと考えています。データサイエンスなどによって使えるデータが増え、新たなリスクが見えてくることもあると思います。そうすると、アクチュアリーが活躍できる領域がさらに広がるのではないでしょうか。
加藤
そうですね。データが増え、リスクがいっそう複雑になれば、アクチュアリーの役割はますます大きくなるのだと思います。
司会
アクチュアリーの役割というのは技術が進歩しても本質は変わらないのだと思います。データを的確に解釈してわかりやすく説明し、経営やお客さまの重要な判断につなげていく、ということでしょうね。
テーマ
参加者
司会

生保アクチュアリー


損保アクチュアリー


年金アクチュアリー

