
さまざまなことに興味を持ち、
学び続けてほしい
司会
では最後に、アクチュアリーを目指す方へのメッセージをお願いします。どういう人が活躍できるのか、アクチュアリーになってほしいのかなどについてもぜひ。
中矢
人とのつながりが大切かなと思います。アクチュアリーとして働くうえでも、試験勉強でも。私は就職活動で出会った友人と勉強合宿などをやりましたが、試験合格へのモチベーションになりました。その友人たちとは今でもつながりがあり、仕事でも刺激をもらっています。
加藤
私の実感でもあるのですが、勉強好きな人に向いていると思います。社会人になり、資格を取ってからも、日々勉強する必要性に迫られます。先ほど中矢さんがおっしゃっていたように、本当に一生かけても学びきれない分野だなと思いますね。
藤井
私もそう思います。生保・損保・年金、と幅広いアクチュアリーのあらゆる分野に精通することは難しいでしょう。ただ、やはり多くの方はアクチュアリーを専門家として見ますので、専門外の分野でも一定程度の解釈ができる必要はあるかなと思います。だから、いろいろなことに興味を持てる人が向いていると思いますね。
向井
確かに、アクチュアリーにはいろんな分野があって、しかもそれぞれの分野で担う仕事の領域も広がっています。そのなかでどういう道に進んでいくのかということを、アクチュアリーを目指す人には考えてもらいたいですね。
藤井
そうですね。数学が好きで数学だけを研究したいという人だと、活躍する場が広がりにくいかもしれません、自戒を込めてですが。
向井
私自身、目指すきっかけは得意とする数字を活かせるということでしたが、仕事をしていくうえでは、アクチュアリーの資格を活かしてどのように世の中に関わり、貢献していくかが大切になっていくと思います。
西村
だからこそ、加藤さんがおっしゃったように、社会に貢献していくうえで今の自分に足りないものを自覚して、学び続けることは大切ですよね。
司会
西村さん、藤井さんは、正会員となられた後にCERA*を取得されたんですよね。まさに学びを実践していらっしゃる。
藤井
ありがとうございます。CERAは企業リスクに関する国際的な資格として認知されていて、活躍の場もグローバルに広がります。それに、CERA資格は試験勉強そのものにおいても意義があると思います。リスク管理についてすごくよくまとまっていますし、すごく勉強になる。
西村
話題に出ませんでしたが、アクチュアリーって海外との接点も多いですよね。私もアクチュアリー会の会員として国際会議に出席したことがあり、大変良い経験になりました。
黒田
私はアクチュアリー会主催の海外研修に行きましたが、海外のアクチュアリーの方は発想が自由で刺激をもらえますよね。確かに、アクチュアリーはそういう機会が多い。
西村
アメリカだとアクチュアリーのスキルを身に付けてから、幅広い領域で活躍される方も多いようですね。いろんなバックボーンを持つ人が多いから、発想も自由なのかもしれません。
藤井
そうですね。企業経営においてリスクが重要視されるようになってきて、アクチュアリーの活躍の場は広がっていますよね。
中矢
そう考えると、別のキャリアを経てきた黒田さんはこれからの日本のアクチュアリーのはしりなのかもしれませんね。
黒田
恐縮です。バックボーンの多様化という点で言うと、私はやはり女性のアクチュアリーがもっと増えてほしい。キャリアを長く続けられる仕事だと本当に思うので。
加藤
そうですよね。私も女性であることがハンデになったことはありません。
西村
東南アジアだと、アクチュアリーだけでなく会計士なども含めて、財務系は女性が多いです。例えば、タイにある我々のグループ会社では9割以上が女性です。
加藤
ジェンダー以外にも、理系だから、文系だからといった先入観も無くしたいですね。数字にアレルギーさえ無ければ、文系の方にも面白い仕事です。
藤井
繰り返しになりますが、アクチュアリーのこれからの世界にはダイバーシティが必要です。現場に入ってしまえば、皆と異なるバックボーンが強みになることもあると思います。ぜひ多くの方にアクチュアリーを目指していただきたいですね。
テーマ
参加者
司会

生保アクチュアリー


損保アクチュアリー


年金アクチュアリー

