CERA資格取得者の声

CERA資格を取得したアクチュアリーに、CERAの魅力や、CERAを目指す方へのメッセージを伺いました。

写真:信託銀行 企業年金部門 車谷 優樹さん

「リスク管理に精通した年金アクチュアリー」を目指して。
試験は大変だが、得られるものは非常に大きい。

車谷 優樹さん
Yuki Kurumadani
信託銀行 企業年金部門

質問1

CERAを受験した動機をお聞かせください。

当初は年金アクチュアリーとして「リスク管理は自分には関係ない」と考えていました。しかし、ある講演でアクチュアリーの役割が「第5世代」まで進化していると知り、2次試験で学んだ内容が「第3世代」までに相当するものだと聞いて、今後はERM(第4世代)の知識が必要だと感じました。
ちょうどその頃に企業年金分野で法改正があり、リスク分担制度が新たに導入されました。この新たな制度の議論にもERMの知見が活かせると考えました。
加えて、CERAが国際資格であることも魅力的で、自分のキャリアを広げるきっかけにしたいと思い、受験を決意しました。

質問2

試験を乗り切る秘訣、試験勉強でのカギ、CERAのカリキュラムの特徴等をお聞かせください。

CERA試験では、保険会社に関連した問題が多く、保険会社のビジネスモデルや資本規制、抱えるリスクなどについて知っておく必要があります。年金分野以外で正会員となった方にとっては基礎的な内容ですが、私にとっては初めて学ぶ内容でした。
さらに、私の2次試験受験時にはERMに関する知識を学ぶ機会が乏しく、全くの初心者からのスタートでした。そのため、2次試験と同程度に難しく、合格には多くの時間と熱意を費やす必要がありました。
合格のカギは、年金分野だけでなく保険分野の受験仲間と知識を共有し切磋琢磨したことだと感じています。

質問3

現在または過去においてCERAが役立ったこと、あるいはCERAの可能性についてお聞かせください。

CERA試験で培ったERMの知識を活かし、リスク分担型企業年金に関する研究をアクチュアリー会で発表しました。CERAの勉強を通じて、定量的な分析だけでなく「利害関係者」に着目した定性面の重要性を改めて認識し、制度設計や運用段階における利害調整やガバナンスの視点が不可欠であると理解しました。その結果、リスク分担を総合的に捉えた研究結果を示すことができたと考えています。
また、アクチュアリーの国際大会で海外のアクチュアリーと交流する際に、年金制度は各国で様々に異なる中でCERA資格が共通の話題となり、国際的なネットワーク構築のきっかけになりました。

質問4

CERAを目指している方へメッセージをお願いします。

特に年金分野で正会員となった方にとって、リスク管理や保険分野の知識を深める良い機会となるでしょう。CERA資格は、国内外で活躍するアクチュアリー同士を結ぶ架け橋としても機能し得ると感じます。ぜひ積極的に挑戦してみてください。

写真:監査法人 保険アシュアランス部門 坂本 瑛樹さん

試験を通じ深めたリスク管理に関する知見で、
専門家として社会に貢献していきたいです。

坂本 瑛樹さん
Eiki Sakamoto
監査法人 保険アシュアランス部門

質問1

CERAを受験した動機をお聞かせください。

これまで漠然と理解していたERMの概念を体系的に学び、リスクの定量化に関する専門的知見を深め、確かな知識に基づいて適切な意思決定の指針、問題解決に向けたソリューションを示せる人材になりたいと考え、受験しました。

質問2

試験を乗り切る秘訣、試験勉強でのカギ、CERAのカリキュラムの特徴等をお聞かせください。

CERA試験は、ケーススタディ形式の問題が多いため、知識を身に着けるだけでなく、知識を活かしどのように自分の意見・見解を述べるかを試験勉強では意識していました。
宝くじ提供団体などアクチュアリーには馴染みのないビジネスのリスク管理の試験問題が出題されますので、日々の生活の中で目についたビジネスに対しても、教科書で学んだことを活かし、リスクの洗い出しを行うというトレーニングをしました。

質問3

現在または過去においてCERAが役立ったこと、あるいはCERAの可能性についてお聞かせください。

海外の方とリスク管理、ソルベンシーに関する議論の際にスムーズにコミュニケーションとることができたときには、国際的なリスク管理のベストプラクティス、ターミノロジーなどCERA試験を通じて学んだことを活かすことができたと実感しました。

質問4

CERAを目指している方へメッセージをお願いします。

アクチュアリー資格試験と異なる傾向で面食らうかもしれませんが、CERA試験で身に着けた知見、それを活かすための実践力は日々の業務に役立つだけでなく、社会で注目されている時事トピックや課題に対しても問題解決に向けた多面的な洞察力をもたらしてくれるはずです。受験を迷われている方の参考になればと幸いです。

写真:損害保険会社 リスク管理部門 玉城 博史さん

世界基準でのERMを体系的に学ぶことができ、
幅広い視野で考える力を鍛えることができた。

玉城 博史さん
Hirofumi Tamashiro
損害保険会社 リスク管理部門

質問1

CERAを受験した動機をお聞かせください。

アクチュアリー2次試験を勉強する中で、ERMがリスクを適切に捉え企業価値の向上を図っていく上で重要な役割を持つことを知りました。この分野をより深く勉強し、実務に活かしたいと考え、CERA試験に挑戦することを決めました。

質問2

試験を乗り切る秘訣、試験勉強でのカギ、CERAのカリキュラムの特徴等をお聞かせください。

CERA試験対策としては、多くの論点を出せるようにすること、幅広い視野を持つことが重要になると思いました。試験の模範解答例を踏まえると、アクチュアリー試験の論述のような自然な文章を書くというよりは、多様な論点を箇条書きすることが求められるようです。また、試験は色々な業種のケーススタディが出題されることから、金融業界に限らず異なる業種のERMの視点も幅広く学ぶことになります。暗記自体も少なくその場で考える問題も多いことから、アクチュアリー試験とはまた違って思考力に特化した勉強方法が必要になってくると思います。

質問3

現在または過去においてCERAが役立ったこと、あるいはCERAの可能性についてお聞かせください。

CERA試験の勉強を通じて実践的な思考力が鍛えられると感じました。また、異なる業種や経営環境におけるリスク特性や、ガバナンス・コンプライアンスの領域もカバーしていることから、今後のERMの重要性の高まりとともにCERAの専門性が求められてくる場面も一層多くなってくると思います。

質問4

CERAを目指している方へメッセージをお願いします。

CERAは国際資格であり、世界基準でのERMを体系的に学ぶことができるのが大きな魅力です。また、ERMに特化した資格ではあるものの、試験勉強を通じて得た知識や思考力は様々な場面で役立つと思います。ぜひ挑戦してみてください。

写真:生命保険会社 リスク管理部門 安永 航さん

ERMに関する知識を活かし、企業価値の向上に貢献したい

安永 航さん
Wataru Yasunaga
生命保険会社 リスク管理部門

質問1

CERAを受験した動機をお聞かせください。

アクチュアリー正会員となった年にリスク管理部門へ異動となり、経験のない部門で働くことに不安がありました。そんな中リスク管理に関する知識を吸収するためにCERA試験に挑戦することにしました。
さらに、CERAは国際資格であり、グローバルに活躍できる機会が広がると考えたことも、受験を決めた理由の一つです。

質問2

試験を乗り切る秘訣、試験勉強でのカギ、CERAのカリキュラムの特徴等をお聞かせください。

私が考えるCERA試験の特徴は、教科書で得た知識を活かすケーススタディ形式の問題が多い点です。そのため、試験勉強では単に教科書の知識を詰め込むのではなく、その知識をどのように会社のリスク管理に応用するかを考えながら学習しました。実務と結びつけて、知識の活用方法を意識することが重要だと感じました。
また、CERA資格を目指す方は金融関係の業務に携わっている方が多いかもしれませんが、試験では金融関係だけでなく、花屋やシステム、産業機械の部品メーカーなど、さまざまな事業の問題も出題されます。私が受験した年も学校に関するリスク管理の問題が出題され、困惑したことを憶えています。最初は解きにくさを感じましたが、普段想定していない状況でリスク管理を考えることは、企業を取り巻くリスクが複雑化・多様化する中で重要なスキルだと考えています。

質問3

現在または過去においてCERAが役立ったこと、あるいはCERAの可能性についてお聞かせください。

CERA資格の合格を報告した際には、多くの方からお祝いの言葉をいただきました。いただいたお言葉からも社内でもERMの重要性が高まっており、CERAが活躍できる機会が広がっていると感じています。
試験の内容はケーススタディが多く、特定の事業のリスク管理を考えるものや、CERA研修ではチームでリスク管理に関する議論を行うなど、日頃の業務に直結する実践的な内容でした。文化の異なる社外の方々の意見を聴くことができたことも貴重な経験でした。
今後もCERA試験での経験を活かし、企業価値の向上やERMの高度化に貢献していきたいと考えています。

質問4

CERAを目指している方へメッセージをお願いします。

社会の変化などにより、企業を取り巻くリスクは複雑化・多様化しており、ERMの重要性が増していると考えています。ERMは金融業界をはじめ、さまざまな分野で推進されており、CERAは多様な分野で能力を発揮し組織や社会においてその活躍の場を広げることが期待されています。
CERA資格を取得する過程で得られるERMの知識・思考力は幅広いため、皆さまの成長に繋がるはずです。