例会

2021年度 第1回例会のご案内

2021年4月28日

テーマ
(Part 1)「COVID-19克服への医学的知見と将来動向」

COVID-19の世界的拡大により、様々な面で社会行動が大きく変容した2020年は、同時に遺伝学・免疫学などの膨大な医学的知見が蓄積され、病態解明から治療法・ワクチン開発へと急速に臨床応用が達成された1年でもありました。医療体制・法的規制・行動制限など多くの要因が国際的な疫学的多様性に影響し、その急速な変化と複雑性から、包括的な理解が困難な社会問題にまで発展しています。
今回の例会では、2つのPartを通じて、様々な視点をもった専門性に共通の核となるような情報共有を目指します。
Part 1では、急速に蓄積されてきた基礎・臨床の医学的知見について国際的視点から2020年を振り返り、変異株・長期的後遺症・今後の医療動向等の最新情報を踏まえ、医的観点から保険業界への影響について検討します。a

(Part 2)「COVID-19がグローバルな生命保険商品に与える影響―ポストコロナ時代に定着する変化は?」

COVID-19の世界的拡大が続く中、生命保険会社の多くが困難を乗り越えるため、事業戦略を調整する上で工夫に富む迅速な対応力を発揮し、昨年は、保険料払込猶予期間、新たな給付金の開発、新規販売チャネル、従来の引受査定手法の変更等、新契約を獲得するための多様な取組みが見られました。
コロナ禍の終息に向けて「実行した変更のうち今後も維持すべきもの」「アジア地域以外の戦略的意志決定から日本が学べる教訓」といった課題を保険業界は考えなければなりません。
Part 2では、コロナ禍で変容したビジネスの主要なカテゴリーを概説し、下記を含み、ポストコロナ時代に定着する可能性のある取組みの例を取り上げます。

  • 高額契約における医的査定要件の緩和
  • 迅速に加入できる商品へのシフト(従来の引受査定要件を軽減し、加入プロセスの迅速化と顧客体験の向上を図る)
  • クロスセル・アップセルで保険料収入や新契約のエンベディッド・バリューを向上させ、保有契約価値を最大化
日時
2021年5月26日(水) 18:00 - 20:00
会場
Zoom利用によるWebinar開催
定員
先着500名
講師
長岡 司 氏
(MD, Ph.D RGAリインシュアランスカンパニー 日本支店 医務部長)

RGA再保険会社 日本支店の医務部長であり、日本の再保険事業における引受・支払い査定に対して専門的な医学的知識・情報を提供し、医療データ解析・商品開発・商品数理など幅広い分野を支援しています。
東京医科歯科大学医学部を卒業後、脳神経外科専門医として国内外で臨床および臨床研究に携わり、医学博士号を取得しました。脳血管障害・頭部外傷などの超急性期の救急医療に精力的に取り組む一方で、MRIを用いた脳機能研究や、脳梗塞などの超急性期診断・治療の臨床研究を専門としてきました。臨床研究の過程において、遺伝子関連の研究者との人脈も広く築いています。
臨床医学および保険医学において25年を超える経験を有し、2016年にRGAに入社しました。現在は医学的専門性に基づき、最新の医療動向の分析を含む臨床研究も精力的に行い、セミナー活動等を通じて保険業界に厚く貢献しています。

Daniel Lyons 氏
(Vice President, Business Initiatives Leader RGA International Corporation)

RGAインターナショナル・コーポレーションのヴァイス・プレジデントであり、ビジネス・イニシアティブ・リーダーとしてRGAがご提供する取組みの開発やソリューションの商用化、そしてお客様の目的とRGAの価値提案を結び付けることで、RGAのグローバルなビジネス開発の取組みをサポートしています。顧客エンゲージメントの計画を支援し、RGAとの連携からお客様が最大のメリットを得られる機会を特定するため、各国のRGAの営業チームと連携しています。グローバルな市場全てにおいてRGAの蓄積された知識やイノベーションが効果的に使用されるよう促進する責務も有します。
2015年にRGAに入社する以前は、世界有数の経営コンサルティング会社であるオリバー・ワイマンで医療保険の販売、商品およびマーケティングに関する戦略に焦点を当てたヘルスケア&ライフサイエンス戦略部門のプリンシパルコンサルタントを務めていました。
ウエスタンオンタリオ大学リチャード・アイビー・ビジネススクール(経営学専攻)を優等卒業しました。同大学からメディカルサイエンスの学士号も取得しています。

公式CPD
2.0単位 <生命保険>

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