別紙(1) 試験科目・内容および教科書・参考書

2022年7月
公益社団法人 日本アクチュアリー会
試験委員会

第1次試験(基礎科目)

  • *教科書・参考書のうち市販されているもの(印を付したもの)は、書店でお求めください。
数学

内容: 確率・統計・モデリング

細目(出題範囲)

確率

  • 事象と確率
  • 確率変数、確率分布、確率密度関数、分布関数
  • 確率変数の平均値、分散
  • 積率と積率母関数、確率母関数、特性関数
  • 大数の法則と中心極限定理

統計

  • データのまとめ方
  • 統計的推定、区間推定
  • 統計的検定
  • 標本分布論と標本調査
  • 最小2乗法と相関係数と回帰係数の推定、検定

モデリング

  • 回帰分析
  • 時系列解析
  • 確率過程
  • シミュレーション
教科書

確率

  • 入門数理統計学 
    ホーエル.P.G(培風館)
    (第12章、第13章を除く)
  • <演習書>
    確率統計演習1 確率 
    国沢清典編(培風館)

統計

  • 基礎統計学(1)/統計学入門 
    東京大学教養学部統計学教室(東京大学出版会)
  • <演習書>
    確率統計演習2 統計 
    国沢清典編(培風館)

モデリング

  • モデリング
    (日本アクチュアリー会)
    同書の目次で(試験範囲外)とした部分および第5章を除く。
参考書

※出題範囲は教科書に限ります。参考書は、教科書理解の一助としてご活用ください。

  • 確率・統計・モデリング問題集
    (日本アクチュアリー会)
生保数理

内容: 生保数理の基礎および応用

細目(出題範囲)
  • 利息の計算
  • 生命表および生命関数
  • 脱退残存表
  • 純保険料
  • 責任準備金(純保険料式)
  • 計算基礎の変更
  • 営業保険料
  • 実務上の責任準備金
  • 解約その他諸変更に伴う計算
  • 連合生命に関する生命保険および年金
  • 就業不能(または要介護)に関する諸給付
  • 災害および疾病に関する保険
教科書
  • 生命保険数学
    二見隆著(日本アクチュアリー会)
    <上巻>
    第1章~第6章
    <下巻>
    第7章~第9章、第12章~第14章

本書は現在、発行元が「生命保険文化研究所」から「日本アクチュアリー会」に変更されております。出荷時期により発行元表記が異なりますが、内容に変更はありません。

参考書

※出題範囲は教科書に限ります。参考書は、教科書理解の一助としてご活用ください。

  • 「アクチュアリーのための生命保険数学入門」(※) 
    京都大学理学部アクチュアリーサイエンス部門(岩波書店)

※本書は、「確率で考える生命保険数学入門」の改訂増補版です。
なお、旧版「確率で考える生命保険数学入門」を使用する場合は、京都大学アクチュアリーサイエンス部門のホームページで改訂内容を参照ください。

損保数理

内容: 損保数理の基礎および応用

細目(出題範囲)
  • 料率算定の基礎(回帰分析等を含む)、リスクモデル
  • 純保険料と営業保険料の算定方法
  • 信頼性理論
  • 経験料率、クラス料率
  • 支払備金の整理
  • 積立保険の数理
  • 保険料算出原理
  • 危険理論の基礎
  • 再保険の数理
  • リスク評価の数理
教科書
  • 損保数理
    (日本アクチュアリー会)
    (平成23年2月改訂版)
  • モデリング
    (日本アクチュアリー会)
    第1章
年金数理

内容: 年金数理・年金財政の基本

細目(出題範囲)
  • 年金数理の基本原理
  • 計算基礎率
  • 年金現価率
  • 定常人口論(含む人口モデル)
  • 財政方式
  • 保険料と責任準備金
  • 積立金と過去勤務債務
  • 数理的損益分析
教科書
  • 年金数理
    (日本アクチュアリー会)
    (平成27年3月改訂版)
会計・経済・投資理論

内容: 会計・経済・投資理論の基本

細目(出題範囲)

会計

  • 財務会計の機能と制度
  • 利益計算の仕組み
  • 会計理論と会計基準
  • 利益測定と資産評価の基礎概念
  • 現金預金と有価証券
  • 売上高と売上債権
  • 棚卸資産と売上原価
  • 有形固定資産と減価償却
  • 無形固定資産と繰延資産
  • 負債
  • 株主資本と純資産
  • 財務諸表の作成と公開

経済

  • ミクロ経済学
    • 需要と供給
    • 需要曲線と消費者行動
    • 費用の構造と供給行動
    • 市場取引と資源配分
    • ゲームの理論入門
  • マクロ経済学
    • 経済をマクロからとらえる
    • 有効需要と乗数メカニズム
    • 貨幣の機能
    • マクロ経済政策

投資理論

  • 投資家の選好
  • ポートフォリオ理論
  • CAPM
  • リスクニュートラル・プライシング
  • デリバティブの評価理論
  • 債券投資分析
  • 株式投資分析
  • デリバティブ投資分析
教科書

会計

  • 財務会計講義(第23版) 
    桜井久勝 著
    (中央経済社)
    第1章~第12章

経済

  • 入門|経済学(第4版) 
    伊藤元重 著
    (日本評論社)
    Part 1の§1~§4、§8
    Part 2の§9~§12

投資理論

  • 新・証券投資論Ⅰ 理論篇 
    日本証券アナリスト協会 編
    小林孝雄 芹田敏夫 著
    (日本経済新聞出版社)
    第1章~第3章、第5章、第7章
  • 新・証券投資論Ⅱ 実務篇 
    日本証券アナリスト協会 編
    伊藤敬介 荻島誠治 諏訪部貴嗣 著
    (日本経済新聞出版社)
    第1章、第2章、第4章

第2次試験(専門科目)

  • *教科書および参考書は以下のとおりですが、保険業法・確定給付企業年金法・法人税法等の関連諸法規および保険会社向けの総合的な監督指針は、専門知識および問題解決能力を問う上での前提知識となっております。
  • *関連諸法規が改正された場合、教科書の該当部分を適宜読み替えてください。
    • 告示等を含む関連諸法規、および保険会社向けの総合的な監督指針については、近時改正が数多く発生しております。主務官庁のホームページ等にご注意ください。また、保険計理人の実務基準等に関する日本アクチュアリー会のホームページにも注意してください。
    • 当会発行の教科書については、日本アクチュアリー会のホームページ・アクチュアリージャーナル等を通じて、内容改訂等の情報提供もありますので、ご参照ください。
  • *それぞれのコースの分野におけるアクチュアリーの役割や出題範囲に関わる時事問題に関しても出題対象としますので、会報やアクチュアリージャーナル等を通じて、見識を高め研鑚を積んでください。
  • *なお、教科書・参考書のうち市販されているもの(印を付したもの)は、書店でお求めください。
生保コース 生保1

内容: 生保商品の実務

細目(出題範囲)
  • 営業保険料
  • 解約および解約返戻金
  • アセットシェア
  • 生命保険の商品開発
  • 変額年金保険
  • 団体生命保険
  • 医療保険
  • 再保険
  • 商品毎収益検証
教科書
  • 保険1(生命保険)
    (日本アクチュアリー会)
    (2021年3月改訂版)
    第1章~第8章、第10章
  • 標準生命表2018の作成過程
    (日本アクチュアリー会)

※告示等を含む関連諸法規および「生命保険会社の保険計理人の実務基準」(含む解説書)等を適宜参照してください。

※「保険会社向けの総合的な監督指針」については、以下の範囲を中心に適宜参照してください。
Ⅱ-2-5.商品開発に係る内部管理態勢
Ⅳ.保険商品審査上の留意点等(Ⅳ-3 第二分野を除く)
(2022年6月現在。改訂があった場合、適宜読み替えてください。)

生保コース 生保2

内容: 生保会計・決算

細目(出題範囲)
  • 生命保険会計(保険会社税制を含む)
  • 契約者配当
  • リスク管理・ALM
  • 事業費の管理・分析
  • ソルベンシー
  • 内部管理会計
  • 相互会社と株式会社
  • 変額年金保険
  • 医療保険の責任準備金等
教科書
  • 保険2(生命保険)
    (日本アクチュアリー会)
    (2021年3月改訂版)
    第1章、第3章~第8章
    (第1章Appendix、6.4.3、6.5、第7章Appendix.1、8.4を除く)
  • 保険1(生命保険)
    (日本アクチュアリー会)
    (2021年3月改訂版)
    第5章(5.1、5.3.3および付録は除く)
    第7章(7.5のみ)
  • 標準生命表2018の作成過程
    (日本アクチュアリー会)

※告示等を含む関連諸法規および「生命保険会社の保険計理人の実務基準」(含む解説書)等を適宜参照してください。

※「保険会社向けの総合的な監督指針」については、以下の範囲を中心に適宜参照してください。
Ⅱ-2-1 責任準備金等の積立の適切性
Ⅱ-2-2 ソルベンシー・マージン比率の適切性(早期是正措置)
Ⅱ-2-4 生命保険会社の区分経理の明確化
Ⅱ-3-1 意義
Ⅱ-3-2 リスクの特定及びリスク・プロファイル
Ⅱ-3-3 リスクの測定
Ⅱ-3-4 リスク管理方針
Ⅱ-3-5 リスクとソルベンシーの自己評価
Ⅱ-3-8 資産負債の総合的な管理
Ⅲ-2-17-6 変額年金保険等の最低保証リスクについて
(2022年6月現在。改訂があった場合、適宜読み替えてください。)

損保コース 損保1

内容: 損保商品の実務

細目(出題範囲)
  • 損害保険業とは
  • 損害保険料率
  • 保険料の算定
  • 再保険
  • リスク管理
  • 損害保険業とアクチュアリー
  • リスクモデル
  • 損害率・事業費率の分析
教科書
  • 損保
    (日本アクチュアリー会)
    (平成30年2月改訂版)
    第1章~第4章、第10章、第11章、付録A、付録B

※告示等を含む関連諸法規および「損害保険会社の保険計理人の実務基準」(含む解説書)等を適宜参照してください。

※「保険会社向けの総合的な監督指針」については、以下の範囲を中心に適宜参照してください。(ただし、生命保険会社に関する事項は対象外です。)
Ⅱ-1  経営管理
Ⅱ-2-5 商品開発に係る内部管理態勢
Ⅱ-3  統合的リスク管理態勢
Ⅳ-1  共通事項
Ⅳ-3  第二分野
Ⅳ-4  第三分野
Ⅳ-5  保険数理
Ⅳ-6  審査手続
(2022年6月現在。改訂があった場合、適宜読み替えてください。)

参考書
  • 「保険ERM経営の理論と実践」 
    公益財団法人 損害保険事業総合研究所 編 ERM経営研究会(きんざい)

※教科書第10章「リスク管理」を学習するにあたり、適宜参照してください。

損保コース 損保2

内容: 損保会計・決算・資産運用

細目(出題範囲)
  • 損害保険業とは
  • 損害保険会計の特色と体系
  • 支払備金
  • 責任準備金
  • 資産運用
  • 損害保険会計と税務
  • リスク管理
  • 損害保険業とアクチュアリー
  • 損害保険の損益分析
教科書
  • 損保
    (日本アクチュアリー会)
    (平成30年2月改訂版)
    第1章、第5章~第11章、付録B

※告示等を含む関連諸法規および「損害保険会社の保険計理人の実務基準」(含む解説書)等を適宜参照してください。

※「保険会社向けの総合的な監督指針」については、以下の範囲を中心に適宜参照してください。(ただし、生命保険会社に関する事項は対象外です。)
Ⅱ-1  経営管理
Ⅱ-2  財務の健全性(ただし「Ⅱ-2-4 生命保険会社の区分経理の明確化」を除きます。)
Ⅱ-3  統合的リスク管理態勢
Ⅲ-2-2 子会社等
Ⅲ-2-6 資産運用限度
Ⅲ-2-7 標準責任準備金を積み立てない場合の取扱い
Ⅲ-2-10 責任準備金対応債券
Ⅲ-2-15 説明書類の作成・縦覧等
Ⅲ-2-17 ソルベンシー・マージン比率の計算
Ⅳ-5  保険数理
(2022年6月現在。改訂があった場合、適宜読み替えてください。)

参考書
  • 「保険ERM経営の理論と実践」 
    公益財団法人 損害保険事業総合研究所 編 ERM経営研究会(きんざい)

※教科書第10章「リスク管理」を学習するにあたり、適宜参照してください。

年金コース 年金1

内容: 公的年金制度および各種退職給付制度の設計・税務

細目(出題範囲)
  • 公的年金制度(国民年金、厚生年金保険)の設計
  • 確定給付企業年金制度および確定拠出年金制度の設計
  • 退職金制度、中小企業退職金共済制度等
  • 公的年金制度(国民年金、厚生年金保険)および各種退職給付制度の税務
教科書
  • 年金
    (日本アクチュアリー会)
    (2019年2月改訂版)
    第1分冊(1.2.2.1、1.2.2.2および1.4.5を除く)
    第2分冊
    第3分冊
    第4分冊(4.1のみ)

※関連諸法令・通知等および関連実務基準等を適宜参照してください。

参考書
  • 企業年金に関する基礎資料(令和3年度版)
    (第2章2、第3章、第9章、第10章、第11章および各章の統計資料を除く)
    (企業年金連合会)
  • 年金制度改正の解説(令和2年7月発行) 
    (社会保険研究所)

(注1)年金1および年金2では厚生年金基金制度について出題の対象外とします。そのため、教科書についても第5分冊を除外しております。

(注2)年金1および年金2の内容および細目(出題範囲)については、「平成28年度以降の資格試験(年金コース)の改正について」もご参照ください。

年金コース 年金2

内容: 公的年金制度および企業年金制度の財政ならびに退職給付会計

細目(出題範囲)
  • 公的年金制度(国民年金、厚生年金保険)の財政
  • 確定給付企業年金制度の財政
  • 退職給付会計(国際会計基準を含む)
教科書
  • 年金
    (日本アクチュアリー会)
    (2019年2月改訂版)
    第1分冊(1.2.2.1および1.2.2.2を除く)
    第2分冊
    第3分冊
    第4分冊(4.1を除く)

※関連諸法令・通知等および関連実務基準等を適宜参照してください。

参考書
  • 企業年金に関する基礎資料(令和3年度版)
    (第2章2、第3章、第4章、第5章、第6章、第8章、第10章、第11章および各章の統計資料を除く)
    (企業年金連合会)
  • 公的年金財政状況報告-令和2年度-
    (社会保障審議会年金数理部会編)
  • 「国民年金及び厚生年金に係る財政の現状及び見通し―2019(令和元)年財政検証結果―」ほか2019(令和元)年財政検証の資料
    (厚生労働省)
    ※入手方法につきましては厚生労働省のホームページをご覧ください。
  • 年金制度改正の解説(令和2年7月発行) 
    (社会保険研究所)

(注1)年金1および年金2では厚生年金基金制度について出題の対象外とします。そのため、教科書についても第5分冊を除外しております。

(注2)年金1および年金2の内容および細目(出題範囲)については、「平成28年度以降の資格試験(年金コース)の改正について」もご参照ください。