公益社団法人 日本アクチュアリー会
 

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理事長挨拶(バックナンバー)

平成2012年度

理事長 野呂 順一の写真

平成24年度大会理事長挨拶より

日本アクチュアリー会
理事長 野呂 順一

みなさん、おはようございます。理事長の野呂でございます。
本日は、ご多用の中、
  金融庁 監督局 保険課長  小原 広之 様
  厚生労働省 年金局 数理課長  山崎 伸彦 様
  生命保険協会 会長  松尾 憲治 様
  信託協会 会長  北村 邦太郎 様
  日本損害保険協会 会長  柄澤 康喜 様
にご来賓としてご出席いただきました。
ありがとうございます。後ほど、ご挨拶を頂戴したいと存じます。

さて、本日、私からは、
 −「この1年間の活動の振り返り」と
 −「今後の日本アクチュアリー会の重点取組事項」
について、お話しさせていただきます。

まず、「この1年間の活動の振り返り」について、お話しいたします。
昨年の年次大会では、「重点取組事項」ということで、今後1年程度で実現したい事項として、
 (1)経済価値ベースのソルベンシー基準についての研究と提言
 (2)ERM(統合的リスク管理)専門人材の育成体制の整備
 (3)保険計理人の実務基準の改定
 (4)国際的な意見発信の強化
 (5)公益社団法人への移行準備
の5点をあげさせていただきました。

その中で、本日は、
 (1)経済価値ベースのソルベンシー基準についての研究と提言
 (2)ERM専門人材の育成体制の整備
について、振り返りをいたします。

まず、「経済価値ベースのソルベンシー基準についての研究と提言」については、昨年度、日本アクチュアリー会の検討体制を強化しました。これまでの「国際基準対策PT」を「国際基準対策委員会」とし、正式な『委員会』に格上げするとともに、「ソルベンシー検討総務部会」を新設しました。
また、ソルベンシーに関する専門課題として、
 − 生命保険の保険事故発生率等
 − 損害保険の保険事故発生率等
 − 解約・失効等
 − 割引率及び金利リスク等
 − 支払備金・再保険等
 − リスクマージン等
を研究するワーキング・グループを6個新設しました。
さらに、金融庁と日本アクチュアリー会との定期的な研究会にも参画しました。
このように強化した体制において、合計165回の検討会が開催され、金融庁の方にもご参加いただいて、精力的に調査・研究を行いました。

次に、「ERM専門人材の育成体制の整備」について、お話しいたします。
平成24年度より、国際統一基準に則ったERM専門資格、「CERA」と呼ばれていますが、これについての試験・研修が、我が国で初めてスタートいたしました。
初年度である平成24年度のスケジュールは、次のとおりですが、68名の方が、CERA試験を受験しました。
 − 10月3日    CERA試験
 − 12月14・15日  CERA研修
 − 2月頃     CERA資格取得者の発表
なお、CERA資格は、国際的に相互認定された資格ですので、日本でCERA資格を取得された方は、米国・英国・ドイツ・フランス等でも、ERMの専門職として活躍することができます。

続きまして「今後の日本アクチュアリー会の重点取組事項」についてお話しいたします。
今後1年程度で実現したい事項として、
 (1)経済価値ベースのソルベンシー基準についての研究と提言
 (2)実務基準の整備・充実
 (3)アクチュアリー教育の充実
 (4)公益社団法人への移行(平成25年4月1日移行予定)
の4点を考えておりますが、本日は、
 (1)経済価値ベースのソルベンシー基準についての研究と提言
 (2)実務基準の整備・充実
 (3)アクチュアリー教育の充実
の3点について、簡単にご説明します。

まず、「経済価値ベースのソルベンシー基準についての研究と提言」につきましては、今年の8月28日に出された、金融庁の「平成24事務年度 保険会社等向け監督方針」の中に、経済価値ベースのソルベンシー規制については、
『日本アクチュアリー会などの専門組織と連携し、国際的な検討の動向を踏まえつつ、当該規制導入に向けた検討を引き続き行っていく 』
と記載していただいております。
これを受けまして、例えば、
 − 保険キャッシュフローの想定
 − 割引率
 − 各種リスクの計算方法
 − 諸外国等の状況
といった事項の検討を深め、具体的な方向性を提言できるように、努めてまいりたいと考えております。

2つ目の「実務基準の整備・充実」につきましては、例年の実務的なリニューアルに加えて、「退職給付会計に関する検討」と「経済価値ベースのソルベンシー・負債評価を視野に入れた検討」を進めてまいります。
なお、2点目の「経済価値ベースのソルベンシー・負債評価を視野に入れた検討」は、今年の8月1日に公表された、FSAP(Financial Sector Assessment Program)でも指摘されており、積極的に検討していきたいと考えております。

3つ目に、「アクチュアリーの教育の充実」について、お話しいたします。
その前に、最近のアクチュアリーの属性を見てみますと、会員の35%が、生保・損保・信託以外の方、すなわち、コンサルティング、監査法人、シンクタンク、大学等で活躍している方や、学生です。アクチュアリー試験の受験者にいたっては、55%が、生保・損保・信託以外の方です。
アクチュアリーという専門職の裾野が拡がり、今では、特定業界だけの資格ではなくなったということであり、アクチュアリーの教育も、こうしたことを前提に考えることが必要になりました。
こうした状況を踏まえ、
 (1)教育内容
 (2)教育媒体
 (3)試験運営
の3つの面から、アクチュアリー教育を充実してまいります。

(1)教育内容 については、
 − 初級者向け教育の充実
 − アクチュアリー正会員に対する「継続教育」の強化
 − 新しいアクチュアリー技術(ERM等)の取り込み
といった取組みを行ってまいります。

(2)教育媒体 については、いろんな立場の方が、在宅も含めて、いつでも、どこでも教育が受けられるように、これまでの「教室型」の教育から、「Web型」にシフトさせたいと考えております。
平成23年5月から、アクチュアリー会のe-ラーニングシステムも稼働しましたので、そのコンテンツの充実を急いでおります。
また、これまで、アクチュアリー情報は、主として、「会報」、「アクチュアリージャーナル」等のペーパー出版物で発信していましたが、ペーパーを原則廃止し、すべて、ネット化する予定です。
これにより、すべてのアクチュアリーが、あらゆる情報に、いつでもアクセスできる体制が整います。なお、このネット上のアクチュアリー情報の一部は、アクチュアリー以外の一般の方にも公開する予定です。

(3)試験運営 については、
 − 試験会場の環境改善
 − 試験運営の厳格化
といった取組みを行ってまいります。

さて、おわりに、いつも同じようなことを申しておりますが、わたくし自身は、「誰でも参加できるアクチュアリー会活動」というものを目指すべきである、と確信しています。
その1つが、先ほども申し上げました、アクチュアリー情報のネット化です。
また、初級者向けセミナー等を充実させてまいります。明日の年次大会2日目では、今年も「初級者向けプログラム」として、
 − 最新版 今さら聞けない国際会計基準
 − 今日から始める経済価値ベース・ソルベンシー基準 〜諸外国等の状況を中心に〜
 − そうだったのか!CERA 〜ST9試験での過去の出題例を題材に〜
 − 新人アクチュアリー奮闘記 〜第3分野基礎率作成を命じられて〜
の4つを用意しました。
この初級者向けプログラムは、毎年1,000名を超える聴講者を集めています。
今年もご期待ください。

最後に、女性アクチュアリーの「輝きの会」ですが、女性のアクチュアリー会員も241名となりました。そこで、
 − Webを活用した在宅でのアクチュアリー教育の充実
 − 女性の働き方をテーマにした意見交換会の開催
等を通じて、女性アクチュアリーが出産・育児後も活躍できるように、「ワークライフバランス」の支援をしてまいります。

少し長くなりましたが、今後とも会員全員の積極的なご参加を期待しております。
また、本日ご来賓として来ていただいた、金融庁様、厚生労働省様、生命保険協会様、信託協会様、日本損害保険協会様には、引き続き、ご支援・ご指導賜りたく、よろしくお願い申し上げます。
以上でございます。
ご清聴、ありがとうございました。

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2011年度

理事長 野呂 順一の写真

平成23年度における理事長挨拶より

日本アクチュアリー会
理事長 野呂 順一

みなさん、おはようございます。理事長の野呂でございます。

本日は、ご多用の中、

    金融庁 監督局 保険課長    小原 広之 様
    厚生労働省 年金局 数理課長    安部 泰史 様
    生命保険協会 会長    筒井 義信 様
    信託協会 会長    野中 骼j 様
    日本損害保険協会 会長    隅 修三 様

にご来賓としてご出席いただきました。 ありがとうございます。後ほど、ご挨拶を頂戴したいと存じます。

さて、今年の3月11日に発生した東日本大震災ですが、被災地では今も懸命の復興活動が続けられています。

心からお見舞い申し上げますとともに、1日も早い復興をお祈りいたします。


また、震災の影響で、この夏は節電が必要となりました。日本アクチュアリー会も、事務室内の温度を28度に設定するなど、様々な節電対策を実施した結果、約20%の節電が実現できました。

みなさんには、蒸し暑く、薄暗い中でのアクチュアリー活動になりましたが、ご協力ありがとうございました。

なお、このたびの節電により、電気料金なども節減できますので、節減される金額を被災地への義援金として使わせていただきました。詳しくは、ホームページにも掲載していますので、機会があればご覧ください。

本日もこの会場に募金箱を設置しております。赤い羽根共同募金に寄付いたしますので、ご協力いただければと存じます。


さて、本日、私からは、

   −「この1年間の活動の振り返り」と
   −「今後の日本アクチュアリー会の重点取組事項」

について、お話しさせていただきます。


まず、「この1年間の活動の振り返り」について、お話しいたします。

昨年の年次大会では、「活動方針」として、この先1年程度の間に、日本アクチュアリー会が「必ずやり遂げたい」と考えていることをご説明しました。

昨年度の「活動方針」は、大きくは、

  (1)「国際会計基準」等への対応
  (2)「リスク管理技術」の高度化
  (3)「試験・教育体制」の整備・充実

の3点です。

これらの昨年度の「活動方針」に対して、自己採点をしますと、次の通りの評価になるかと考えております。

  (1)「国際会計基準」 等への対応
     @ 保険契約のIASB公開草案への対応 … ○
     A 退職給付会計について国内外への意見発信 … ○
  (2)「リスク管理技術」 の高度化
     @ ソルベンシー基準に関する 「保険計理人の実務基準」 策定 … ○
     A 経済価値ベースのソルベンシー基準の調査・研究 … △
     B ERM(統合的リスク管理)の研究と国際対応 … ○
  (3)「試験・教育体制」 の整備・充実
     @ 試験・教育体制の国際標準への対応 … ○
     A ネット教育システム(e-ラーニング)の発足 … ◎

この中で、「経済価値ベースのソルベンシー基準の調査・研究」については「△」、「ネット教育システムの発足」については「◎」としております。

まず、「経済価値ベースのソルベンシー基準の調査・研究」については、多数のアクチュアリーが参加して、精力的に調査・研究を進め、昨年の12月末には、これをレポートにまとめて、監督官庁をはじめとした関係先に提出しました。しかし、レポートの内容は、「今後の検討ポイントの整理」に留まっており、専門家・実務家としての「具体的提言」には至りませんでしたので、"今だ道半ば"ということで、評価を「△」としました。

一方、ネット教育システム、いわゆるe-ラーニングが、関係委員会のご尽力により、予定通り、今年の5月に、システム・トラブルもなく、無事にカットオーバーいたしました。これにより、海外で勤務する会員、あるいは、産休・育休中の女性会員など、「集合教育」を受けることが難しい方でも、ネットを通して、最新のアクチュアリー教育を受けられるようになりました。このe-ラーニングは、多くの会員からも好評を博しており、評価を「◎」としました。


続きまして、「今後の日本アクチュアリー会の重点取組事項」について、お話しいたします。今後1年程度で実現したい事項として、

  (1)「経済価値ベースのソルベンシー基準」についての研究と提言
  (2)「ERM専門人材」の育成体制の整備
  (3)「保険計理人の実務基準」の改定
  (4)「国際的な意見発信」の強化
  (5)「公益社団法人」への移行準備

の5点を考えておりますが、時間の関係もありますので、本日は、

  (1)「経済価値ベースのソルベンシー基準」についての研究と提言
  (2)「ERM専門人材」の育成体制の整備

の2点について、簡単にご説明します。

まず、「経済価値ベースのソルベンシー基準」につきまして、最近の動きをお話しいたします。

今年の5月24日に、金融庁のレポートで、「経済価値ベースの保険負債等の計算などの「実務的な課題」については、日本アクチュアリー会などの専門組織と連携し、検討を進めていく。」との方針を示していただきました。

これを受けて、日本アクチュアリー会では、ソルベンシーの検討体制を強化しました。これまでの「国際基準対策PT」を「国際基準対策委員会」とし、正式な『委員会』に格上げするとともに、「ソルベンシー検討総務部会」を新設しました。

また、ソルベンシーに関する専門課題を研究するワーキング・グループを6個新設し、

     −「生命保険の発生率」
     −「損害保険の発生率」
     −「解約、失効等」
     −「金利、割引率」
     −「再保険、支払備金」
     −「リスクマージン」

について、それぞれ専門的に研究することとしました。

さらに、6月28日から、「ソルベンシー・ジョイント・スタディ・グループ」と呼ばれている、金融庁と日本アクチュアリー会との定期的な研究会がスタートし、すでに4回ほど開催しています。

そこで、今後のアクション・プランですが、まず、さきほどの6個の専門組織について、来年3月末を目途に、それぞれ「研究レポート」を作成したいと考えております。できれば、研究だけに留まらず、専門家としての「提言」を行うことも目指してまいります。

2つ目に、専門的な研究と並行して、現実の決算日程なども見据えて、経済価値ベースのソルベンシー基準の「実務の検討」も進めてまいります。

そして、こうした専門的研究や、実務的検討の成果を、国際アクチュアリー会等を通じて、海外にも発信してまいります


続きまして、「今後の重点取組事項」の2つ目として、「ERM専門人材」について、お話しいたします。

ERMは、一般には「統合的リスク管理」と訳されており、新しい「収益やリスクの管理」のアプローチ手法として、世界各国で注目を集めており、近年、欧米を中心に、ERMの専門資格 −「CERA」呼ばれていますが− について、国際的な統一基準を設ける動きが加速しております。

ただ、残念なことに、現時点においては、日本アクチュアリー会には、国際的に通用するERMの専門人材が必ずしも多くはなく、アクチュアリーのERM専門人材育成が課題となっていると認識しています。

そこで、具体的なアクション・プランとして、1つは、日本アクチュアリー会におけるERM教育プログラムを強化いたします。

関係委員会により、「諸外国のERM論文等の研究」を進めてまいります。

また、「年金分野でのERMの研究」にも力を入れていきたいと思います。年金制度は、市場リスクやオペレーショナルリスクなどにさらされており、この分野でのERM活用も期待されております。

さらに、「ERMセミナー」などを充実してまいります。「ERMセミナー」については、アクチュアリー向けだけのセミナーではなく、生保協会や損保協会とも連携して、一般向けのセミナーを開催することも検討したいと思います。

2つ目に、来年度か、再来年度には、ERMの専門資格、すなわち、CERAの試験を、国際統一基準に則って、東京で実施したいと考えております。

ただ、先ほども申しましたように、現時点においては、日本では、ERMの専門人材が必ずしも多くはないことから、自前では、国際基準に則った「ERMのテキスト」を揃えることができないのが実態です。

そこで、しばらくの間は、英国の「ERMのテキスト」を使用することを検討しており、資格試験についても英国のものを使いたいと考えております。現在、そうした方向で、英国アクチュアリー会と条件等の交渉中です。

しかしながら、ERM専門人材の育成を急ぐ中で、近々に、日本アクチュアリー会でも、自前のテキストを作成し、自前の試験が実施できるように検討してまいります。


以上が、「今後の日本アクチュアリー会の重点取組事項」、今後1年程度で実現したい事項の"ポイント"でございます。


さて、最後に、いつも同じようなことを申しておりますが、私自身は、アクチュアリー会の活動は、実にすばらしいと思っています。

「保険数理の知識・技術を身に着けることができる」という意味でも、すばらしいと思いますが、何千人という会員が、『会社』『業態』『年齢』『役職』といった"壁"を乗り越えて、1つのテーマについて、学び、真剣に議論ができるという、"人と人とのつながり"という意味でも、たいへん貴重な場だと思います。

日本アクチュアリー会の会員数も、現在では、5,000人近くになりました。このような大所帯になると、最先端の知識を持つアクチュアリーだけが、活動に参加し、それ以外のアクチュアリーは、なかなか活動に参加しにくいという状況になることも予想されます。

それでは、日本アクチュアリー会の存立意義が半減すると思います。「誰でも参加できるアクチュアリー会活動」というものを目指すべきであると確信しております。

そのために、まず1点目は、今年の5月にカットオーバーした、ネット教育システム、e-ラーニングについてですが、そのコンテンツの作成にあたっては、専門的なものから、初歩のものまで、会員全員が活用できるように、幅広いコンテンツを揃えたいと考えております。

また、将来的には、ネットを通じて、会員相互に「意見交換」や「相互研鑽」ができるような仕組みも検討してまいります。

2点目は、最先端の知識を持っていない会員でも参加できるような、初級者向けのセミナー等を充実してまいりたいと思います。

その手始めに、明日の「年次大会2日目」ですが、通常の「専門的なプログラム」とは別に、「誰でも参加できそうなプログラム」を2つ用意しました。

1つは、「そうだったのか!ERM」。「ERMって何だろう」と思いつつ、なかなか勉強する機会のなかった方のために、ERMの初歩の初歩を講演してもらうことになりました。

もう1つは、「今さら聞けない国際会計基準2011」。アクチュアリー会の全員が、必ずしも、国際会計基準の最新の議論にキャッチアップできている訳ではないと思います。しかしながら、今さら、「最良推計」とか「包括利益」とか、恥ずかしくて聞けない、そういう方のために、国際会計基準の基本中の基本を、「2011年度版」として、講演していただくことにしました。

この2つのプログラムは、昨年度の年次大会でもやりましたが、たいへん人気が高く、あわせて1,000名を超える聴講者を集めました。今年もご期待いただきたいと思います。


少し長くなりましたが、日本アクチュアリー会の「重点取組事項」をご説明しました。

会員全員のみなさんの積極的なご参加を期待しております。

また、本日ご来賓として来ていただいた、金融庁様、厚生労働省様、生命保険協会様、信託協会様、日本損害保険協会様には、引き続き、ご支援・ご指導賜りたく、よろしくお願い申し上げます。

以上でございます。

ご清聴、ありがとうございました。

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2010年度

理事長 野呂 順一の写真

理事長就任のごあいさつ

社団法人 日本アクチュアリー会
理事長 野呂 順一

平成22年3月29日に開催された理事会の決議により、4月1日付で理事長に就任いたしました。就任にあたり、会員の皆様に一言ご挨拶を申し上げます。

最初に、五十嵐前理事長におかれては、3年間の在任中に『2008年度を始期とする中長期的な事業戦略』を策定し、(1)公益性の発揮、(2)専門性・問題解決能力の強化、(3)組織力の強化、といった戦略目標に取り組むことで、新たな時代に向けて当会が発展することへの礎を築かれました。その多大な貢献にあらためて感謝の意を表したいと思います。なお、今年度は、五十嵐前理事長には、会長として、国際活動などを中心に引き続き当会運営にご尽力いただくことといたしました。

さて、近年、世界的な金融危機の発生、インフルエンザ等の感染症の大流行、急速な少子高齢化による人口構成の変化など、保険・年金事業等を巡る環境は、大きく変化しており、私たちアクチュアリーにとりましても、その"使命"と"責任"は、一層重大になっていると認識しております。
そうした中で、当会では、以下の3点に重点的に取り組むことで、アクチュアリー学の高度化と、保険・年金事業等の健全な発展に、貢献していきたいと考えております。

  1. 保険・年金事業等を巡るリスクの増大・複雑化に対応して、リスク管理技術のさらなる高度化を進める。とりわけ、統合リスク管理(ERM)の調査・研究を進め、新たな教育制度や資格の導入等についても検討を行なう。
  2. 会計基準や保険監督基準の見直しに関する国際的な審議が進む中で、国際アクチュアリー会(IAA)での議論に参画して、積極的な提言を行なっていく。また、わが国における会計基準や保険監督基準の見直しやその実務の検討にも貢献する。
  3. 社会保障制度や企業年金制度の財政問題の重要性が高まる中で、保険数理・年金数理の専門家として、具体的な提言を行なうと共に、退職給付会計の見直しに向けての実務的な検討を進める。

今後は、アクチュアリー1人1人が、自分自身の知識やスキルの向上に努め、プロフェッショナリズムを高めていくことが、従来にも増して大切になると考えられます。当会としては、会員の皆様が自己研鎖等に積極的に取り組めるように、教育制度の整備・充実を図ってまいります。また、会員の皆様方が、互いに協力し合い切礎琢磨し合う場を提供することによって、当会全体の活力の向上に繋げてまいりたいと思っております。

最後に、当会およびアクチュアリー学の発展に向けて、会員の皆様のお力を拝借しながら、全力を尽くす所存ですので、何卒よろしくご支援の程お願い申し上げます。

以上

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