アクチュアリーという仕事の魅力

損害保険分野

藤田 勇人

損害保険会社 商品・サービス企画部
理学研究科 応用物理学専攻

保険数理のプロフェッショナルとして、
独自の+αの武器を磨き、周囲の期待に応えていきたい。

仕事内容

種目全体を俯瞰して見る力を高め、ERM経営の高度化につなげる

私は、損害保険会社の商品・サービス企画部に所属しています。ここでのミッションは、種目を横断した料率戦略の検討や収支計画の策定を通じて、ERM経営の高度化につなげることです。以前は、火災保険の開発や収支分析を担当していました。日々の業務においては個別種目・商品に対する知識が求められる場面もあり、これまでの経験が現在の業務のベースとして役立っています。ただ、ミッションの遂行のために重要なのは「種目全体を俯瞰して見る力」。個別の課題にとらわれ部分最適になることがないよう、つねに広い視野を持つように意識しています。

また、物事をシンプルに整理することも大切です。結論に至るまでの根拠となった情報は、アクチュアリーではない社員にはわかりにくい場合があります。「本当に伝えたいことは何か」を意識し、結論とその根拠をシンプルに整理して、わかりやすく伝えることを心がけています。

仕事の魅力

会社と社会の未来に貢献できることがやりがい。
前例のない課題への挑戦は自身を成長させてくれた

近年、自然災害の増加やインフレ、新型コロナウイルスの発生など、社会は大きく変化しています。こうした変化は当社の収支に影響を及ぼし、顧客の視点に立つと、将来への不安を増大させます。私たちの業務は、保険数理の知見を活かして、当社のリスクへの対応力を高めると同時に、顧客の課題に応えるものであり、会社と社会の未来に貢献できることにやりがいを感じています。

また、過去を振り返ると、前例のない商品改定にチャレンジしたこともありました。その時は、アクチュアリーだけでなく多くのメンバーと何度も協議を重ね、商品の改定にこぎ着けました。個々の課題を検討するプロセスは大変でしたが、自分たちで設定した保険料で商品が販売された時は本当に嬉しかったです。周囲と協力しながら保険数理のプロフェッショナルとして仕事ができたことは、大きな経験になりました。

今後の目標

社会の変化に対応できる、自分だけの“+αの武器”を

今後、アクチュアリーは保険数理だけではなく、社会の変化に対応できる多角的な視点が一層求められると思います。そのためには、人それぞれのさまざまな“+αの武器”が必要だと思います。私の場合は、さまざまなプロジェクト管理に関する経験だと考えており、日々の業務のなかでその経験を磨き続け、会社と社会の未来に貢献したいと思っています。また、アクチュアリーの仲間とも意見を共有し合い、知見を深め続けることも大切な目標の一つです。

Message

メッセージ

「アクチュアリー試験は、どの時代も変わらない原理原則を身に付ける試験」と、私の尊敬する先輩が言っていました。私たちを取り巻く環境は日々変化していきますが、アクチュアリー試験で培う知識は、どの時代においてもきっと大きな武器になります。また、アクチュアリーは、会社だけではなく社会への貢献性も高い仕事です。長く厳しい道のりになるかもしれませんが、ぜひ頑張ってください。