2023年度 資格試験要領(本紙)

2023年7月3日
公益社団法人 日本アクチュアリー会
試験委員会 委員長  穴田 祐史

日本アクチュアリー会の行う資格試験は、アクチュアリーに必要な専門知識および問題解決能力を有するかどうかを判定することを目的とするものです。2023年度は以下の要領で実施します。

  • 2022年度より、当会の資格試験は、従来の紙による試験ではなくCBT(Computer Based Testing:コンピューターを利用した試験)となっております。資格試験当日の運営や申込受付業務はプロメトリック株式会社に委託しております。本要領に記載の内容や当会Webサイトのお知らせの内容、プロメトリック社のWebサイトをよくご確認の上、お申込みくださいますようお願いします。
  • 2023年度より、第1次試験(基礎科目)の受験資格が変更されています。
  • 2023年度より、受験料が変更されています。
  • 2023年度より、受験日程が変更されています。試験3日目は、午前午後にそれぞれ第1次試験の科目の試験を実施します。離れた試験会場では2科目を受験できない恐れがあるため、受験会場の予約の際に十分ご注意ください。

1.試験科目

資格試験は第1次試験(基礎科目)および第2次試験(専門科目)からなります。

(1) 第1次試験

第1次試験は第2次試験を受けるに相当な基礎的知識を有するかどうかを判定することを目的としています。 試験科目は「数学」「生保数理」「損保数理」「年金数理」および「会計・経済・投資理論」の5科目で、この中から受験科目を受験者が選択します。

(2) 第2次試験

第2次試験はアクチュアリーとしての実務を行う上で必要な専門的知識および問題解決能力を有するかどうかを判定することを目的としています。 「生保コース」「損保コース」および「年金コース」のうちいずれか1つのコースを受験者が選択します。
試験科目は、生保コースでは「生保1」および「生保2」、損保コースでは「損保1」および「損保2」、年金コースでは「年金1」および「年金2」の2科目で、受験科目は受験者が選択します。

2.受験資格

(1) 第1次試験

2023年3月31日時点で満18歳以上の方(2005年4月1日までに生まれた方)が受験できます。

※ 2023年度より、受験資格を変更しております。

(2) 第2次試験

第1次試験の全科目(5科目)に合格した日本アクチュアリー会の準会員が受験できます。

3.試験内容および教科書・参考書

(1) 第1次試験の試験内容

試験内容は「資格試験要領 別紙(1) 試験科目・内容および教科書・参考書」の第1次試験(基礎科目)に記載されているとおりです。

第1次試験については「第2次試験を受けるに相当な基礎的知識を有するかどうかを判定することを目的とする」という趣旨から、出題範囲は教科書に限定します。
第1次試験はすべて多肢選択式(語群選択・数値記入を含む)により行います。

(2) 第2次試験の試験内容

試験内容は「資格試験要領 別紙(1) 試験科目・内容および教科書・参考書」の第2次試験(専門科目)に記載されているとおりです。

第2次試験については「アクチュアリーとしての実務を行う上で必要な専門的知識および問題解決能力を有するかどうかを判定することを目的とする」という趣旨から、専門的知識の部分は教科書・参考書を中心とした出題範囲となりますが、問題解決能力の部分はアクチュアリーの役割および時事問題についても出題範囲に含めて論述式の解答を求める等、より広く専門職としての見識を問うことになります。
試験問題は、全体の5割程度が『アクチュアリーとしての実務を行う上で必要な専門的知識を有するかどうかを判定する問題(第I部)』、全体の5割程度が『アクチュアリーとしての実務を行う上で必要な専門的知識に加え問題解決能力を有するかどうかを判定する問題(第Ⅱ部)』で構成されます。

(3) 教科書・参考書の入手方法

教科書・参考書のうち市販されているものは書店でお求めください。
日本アクチュアリー会発行の教科書・参考書については、「教科書・書籍購入」ページよりお求めください。

※当会の会員の方は会員専用ページにログインの上、会員専用ページ内より教科書・書籍購入ページに進んでください。割引価格にてお求めいただけます。

なお、必要に応じて試験関連図書に関するお知らせ(新規出版物情報、教科書の訂正・正誤表等)も当会Webサイトに掲示しております。 重要な情報を掲載することがありますので、適宜、閲覧をお勧めします。

また一般的な留意事項として、第2次試験の受験者は、問題解決能力の向上に資するよう、「第2次試験に向けた勉強を進める上での留意事項」(アクチュアリージャーナル66号)を、勉強を進める上で参考にしてください。 (ジャーナル掲載当時と試験範囲や法令等が異なる場合がある点には留意ください。)

4.試験日時

日程 科目 試験開始時刻 試験時間
2023年
12月11日(月)
生保1・損保1・年金1 10 : 00 180分
損保数理 14 : 30
12月12日(火) 生保2・損保2・年金2 10 : 00
生保数理 14 : 30
12月13日(水) 年金数理 10 : 00
数学 14 : 30
12月14日(木) 会計・経済・投資理論 14 : 30

※12月13日は、午前午後にそれぞれ第1次試験の科目の試験を実施します。離れた試験会場では受験できない恐れがあるため、受験会場の予約の際に十分ご注意ください。

集合時刻は、試験開始時刻の30分前になります。集合時刻に遅刻された方は受験できませんのでご注意ください。
(ただし、公共交通機関の発行する遅延証明書等をお持ちの方は、受付に提示することで集合時刻に遅刻した場合でも試験開始時刻から30分後迄であれば受験が可能となる場合があります。)

5.試験会場

(1) 第1次試験

東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県内の各地の他、札幌市、仙台市、名古屋市、大阪市、福岡市の各会場で実施。

(2) 第2次試験

東京都、神奈川県、埼玉県、千葉内の各地の他、大阪市の各会場で実施。

詳細はプロメトリック社のWebサイトにて、ご確認ください。

※申込開始前は検索することができません。申込期間中にご確認ください。

6.受験の申込

(1) 受験申込受付期間

2023年9月19日(火)10時から2023年10月11日(水)18時まで

※昨年とは申込受付期間が異なる点にご留意ください。

※席に限りがありますので、ご希望の会場がある方は早めの申込をお願いいたします。

(2) 受験申込方法・受験料

プロメトリック社のWebサイトを参照し、プロメトリックIDを取得の上、受験申込受付期間中にお申込みください。

※申込受付が開始されると、上記アクチュアリー資格試験専用ページより申込画面に進めるようになります。

受験料:1科目につき8,500円(税込)
クレジットカード・コンビニ・ペイジーのいずれかによるお支払いとなります。

※当会法人会員会社に所属している会員の方も個人でのお申込み・受験料のお支払いとなります。

※2023年度より、受験料を変更しております。

(3) 受験に際しての合理的配慮の提供について

身体に不自由がある等、受験に際し配慮が必要な場合は、プロメトリック社Webサイトの「配慮申請」ページよりお手続きをお願いします。 対応できる席に限りがあるため、必要な方は早めの申請をお願いいたします。

7.受験時の留意事項

受験にあたっては、「資格試験要領 別紙(2) 受験時の留意事項」を熟読してください。試験会場に持ち込み可能なものや使用可能な電卓について等、重要事項を記載しています。

8.合格基準

(1) 第1次試験

「数学」、「生保数理」、「損保数理」、「年金数理」、「会計・経済・投資理論」については、合格基準点(各科目の満点の60%を基準として試験委員会が相当と認めた得点)以上の得点の者を合格とします。
ただし、「会計・経済・投資理論」については、「会計」、「経済」、「投資理論」の各分野のうち一分野でも最低ライン(分野ごとの満点の40%を基準として試験委員会が相当と認めた得点)に達していない場合は、不合格とします。

(2) 第2次試験

「生保1」、「生保2」、「損保1」、「損保2」、「年金1」、「年金2」については、合格基準点(各科目の満点の60%を基準として試験委員会が相当と認めた得点)以上の得点の者を合格とします。
ただし、第I部、第II部のいずれかでも最低ライン(第I部は満点の60%、第II部は満点の40%を基準として試験委員会が相当と認めた得点)に達していない場合は、不合格とします。

9.合格者の発表と試験結果通知

(1) 発表時期

2024年2月19日(月)午前11時頃(予定)

(2) 発表方法

当会Webサイトに科目別に合格者の合格発表専用の受験番号を掲示します。 あわせて、各科目の合格基準点および最低ラインを掲示します。
合格発表専用の受験番号は、2024年1月下旬頃、プロメトリックID取得時のメールアドレス宛に個別に通知します。 また、合格発表から2週間後を目途に、試験結果通知を本人あてに郵便にて送付します。 (受験申込時の送付先住所へ直接郵送します。転居等により申込時から住所が変更になった場合は、2024年2月7日(水)までにexam2023@actuaries.jpまで、プロメトリックID・氏名・新住所をご連絡ください)
なお、不合格の場合は、得点ランクもあわせて通知します。不合格の場合の得点ランクについては、以下の通りです。

①「数学」、「生保数理」、「損保数理」、「年金数理」

Ⅰ: (合格基準点)-10点 以上 (合格基準点) 未満
Ⅱ: (合格基準点)-20点 以上 (合格基準点)-10点 未満
Ⅲ: (合格基準点)-20点 未満
Ⅳ: 欠席の場合

②「会計・経済・投資理論」

Ⅰ: (合格基準点)-10点 以上 (合格基準点) 未満
Ⅱ: (合格基準点)-10点 未満
※不合格ランクⅠ・Ⅱについては、各分野とも最低ラインは達成。
Ⅲ: 最低ライン未達
Ⅳ: 欠席の場合

③第2次試験(専門科目)

Ⅰ: 第Ⅰ部・第Ⅱ部とも最低ライン達成かつ合格基準点未達
Ⅱ: 第Ⅰ部最低ライン達成かつ第Ⅱ部最低ライン未達
Ⅲ: 第Ⅰ部最低ライン未達
Ⅳ: 欠席の場合

10.日本アクチュアリー会への入会

第1次試験に1科目以上合格された方は、理事会の承認を受けて入会することにより、日本アクチュアリー会の会員となることができます(※)

日本アクチュアリー会の会員は、当会主催の年次大会、研修会等への参加および会報・アクチュアリージャーナルの閲覧等が可能です。

なお、非会員の方については、過去に受験されたことがあっても初めて受験されるもの(既存合格科目なし)として取り扱います。したがって、非会員の方で合格科目があっても入会されなかった場合は、合格された科目についても次回受験時には合格していないものとみなされますので、ご留意ください。

※2023年度日本アクチュアリー会年会費
正会員:30,000円  準会員・研究会員:15,000円

11.会員資格の取得

(1) 研究会員

第1次試験のいずれかの科目に合格した非会員は理事会の承認を得て入会し、受験された翌年度より2024年4月1日付で日本アクチュアリー会の研究会員となります。

(2) 準会員

第1次試験の全科目(5科目)に合格し、かつ、理事会の承認を得た者が日本アクチュアリー会の準会員となります。

(3) 正会員

第2次試験に合格し、かつ、理事会の承認を得た者が日本アクチュアリー会の正会員となります。なお、この理事会の承認を得るにあたっては、プロフェッショナリズム研修(初期教育)(前身の正会員研修を含む)を受講済みであることが必要となります。
プロフェッショナリズム研修(初期教育)は1日研修であり、2024年2月下旬の実施を予定しています。

また、2024年度以降、この理事会の承認を得るにあたっては、上記のプロフェッショナリズム研修(初期教育)に加えて「特定分野研修(初期教育)(金融システム、データとシステム、アクチュアリアル・リスクマネジメント)」を受講済みであることが必要となります。

12.個人情報の取扱

(1) 受験申込時に入力する情報について

受験申込時にプロメトリック社のサイトより入力された「氏名」「生年月日」「連絡先(住所・電話番号・メールアドレス等)」「勤務先」等および合否結果、得点ランク等の個人情報については、同社より当会に提供を受けた上で試験運営、試験関係事務(結果通知等の送付等)、会員管理事務(通信事務等)および統計資料、その他当会の運営に必要な資料の作成にのみ利用します。

(2) 所属会社への受験情報の提供について

受験申込者のうち当会の法人会員会社に所属または所属予定の方は、申込時に同意いただくことで受験情報(氏名、申込科目、合否結果、不合格時の得点ランク)を所属または所属予定の会社に通知します。
なお、受験申込後に同意内容の変更を行いたい場合は、下記リンク先の専用フォームにより、同意内容の変更を行うことができます。

(3) 合格者情報の当会機関誌への掲載について

合格者の方につきましては、当会会員向けに発行する機関誌のアクチュアリージャーナルに、「合格科目」「氏名」「会社名」(法人会員会社所属の場合)「全科目合格者」および「成績優秀者」等を掲載しており、2023年度の試験結果についても同様に掲載する予定です。掲載を希望されない方は、合格発表日から1週間以内(当日の消印有効)に書面で日本アクチュアリー会事務局までお申し出ください。