例会

2016年度 第1回例会のご案内

2016年6月23日

テーマ
「死亡リスクの行動的要因-行動的・心理的要因を死亡リスクの評価に用いるべきか?」

死亡リスクの評価が身長、体重、喫煙状況、病歴等、被保険者に関する従来の危険因子を中心としている一方で、客観的定量化が困難なため保険会社が用いない行動的・心理的要因は、体況や死亡リスク全般の実態を把握する上で非常に重要と言えます。
米国では、ビッグデータを用いて行動的リスクを危険選択に取り込む、業界初のソリューションが開発されました。個人の信用データを用いて、死亡指数を算定し、国民や被保険者集団における死亡リスクの層別化をすることが可能です。
本講演では、信用スコア開発の取り組みを取り上げ、その基礎にある行動的・心理的リスク要因に関する研究について言及します。 なぜそうしたスコアが適切に機能するのか、そして今後の応用の可能性についてご説明します。
行動的・心理的リスク要因を用いた危険選択手法の理論的、実験的価値を考え、死亡リスクの評価方法として保険業界に導入することの妥当性を考察します。

日時
2016年7月20日(水) 17:00 - 19:00
会場
TKP市ヶ谷カンファレンスセンター(ホール 1A)
講師
ピーター・バンソープ氏

ピーター・バンソープ氏は、RGAリインシュアランスカンパニーのシニア・ヴァイス・プレジデント兼グローバル・ヘッド・オブ・リサーチ&ディベロップメントであり、ロンドンを拠点に、RGAの高度な分析・モデリングのチーム、および米国および世界各拠点の経験値分析を行うチームの統括にあたると同時に、バイオメトリックをはじめとするグローバルなリサーチ業務やイノベーションの取り組みを管轄されております。
ケンブリッジ大学を卒業し、2003年に英国アクチュアリー会(IFoA)正会員となりました。 同会継続死亡率調査委員会(CMI)の委員でもあられます。以前は同会死亡率調査運営委員会の議長、およびIFoA傘下のCMI社設立時の取締役を務め、特定疾病保険のプライシングと遺伝学に関する同会ワーキング・グループを率いた経験を有しております。保険・再保険業界の保険数理分野において豊富な経験を有し、2010年にRGAに入社されました。

公式CPD
2.0単位 <生命保険>