公益社団法人 日本アクチュアリー会
 

委員会・研究会の活動

調査・研究機能、答申・建議機能

損保委員会 国際基準実務検討部会(損保)

2017.8.25

1.活動目的


 保険監督者国際機構(IAIS)や国際会計基準審議会(IASB)において保険に係る国際的な監督・会計基準導入に向けた議論・検討が加速化しており、 また日本においても経済価値をベースとしたソルベンシー評価導入の方向性が打ち出される中で、国際監督・会計基準の導入に備えて日本における実務的側面の検討を行なう必要性がますます高まってきております。  保険業界を巡るこのような状況を踏まえて、次の(1)、(2)をその主な活動目的として、2007年9月より、損保委員会傘下に「国際基準実務検討部会(損保)」が設置されています。

  • (1) IAIS・IASB等での議論・検討を踏まえた、経済価値ベースでの保険に係る国際監督・会計基準に対する、日本における実務対応(損保に関わる部分)の研究・検討
  • (2) 保険に係る国際監督・会計基準に対する日本における実務対応(損保に関わる部分)に関して、必要に応じた意見表明・提言等を実施

2.これまでの活動


 当部会では、国際監督・会計基準に係る実務的側面の検討という活動目的に照らし、これまで以下のような活動を行ってきました。

  • (1) 2007年度下半期:実務的に先行していることも考慮に入れて、EUで導入を検討している新たな監督基準(ソルベンシーU)における第3次定量的影響度調査(QIS3)に焦点を当て、アクチュアリアルな視点からその技術的仕様書等に関する調査・研究を行いました。
    この成果の一部は、会報別冊第235号『「EUにおける新たなソルベンシー規制に係る定量的影響度調査(QIS3)の概要」および「日本における実務的な課題の研究報告」(中間報告)』として発刊されており、また、2008年度年次大会においてその概要に関するプレゼンテーションを実施しました。
  • (2) 2008年度:2008年度における調査・研究項目を考える際の参考とするために、日本の生命保険・損害保険・再保険会社の実務(検討)担当者に対して部会独自のアンケートを実施し、その集計・分析結果を踏まえて、主に「カレント・エスティメイト」「オプションと保証」「リスク・マージン」に関する実務面での調査・研究を行いました。この成果の一部は、会報別冊第240号『保険契約の技術的準備金等の経済価値ベース評価における日本での実務面に関する調査・研究(中間報告)』として発刊されており、また、2009年度年次大会においてその概要に関するプレゼンテーションを実施しました。
  • (3) 2014年度:2013年6月にIASBから公表された、IFRS再公開草案「保険契約」に関する実務面での調査・研究を行いました。
     また、EUソルベンシーUのソルベンシー資本要件(SCR)算出における標準的公式設定の前提・背景等を解説したEIOPA資料「The underlying assumptions in the standard formula for the Solvency Capital Requirement calculation(2014年7月公表)」の翻訳を行いました。
     この成果については、会報別冊第273号『ソルベンシー資本要件計算の標準的公式における基本的な前提(EUソルベンシーU)』として発刊されております。
  • (4) 2015年度、2016年度:2013年6月にIASBから公表された、IFRS再公開草案「保険契約」をベースに最新の動向も踏まえ、経済価値ベースでの技術的準備金やリスクの測定等を中心にアクチュアリアルな視点から日本における実務的側面について調査・研究を行いました。

3.今後の活動予定


 2017年度におきましては、国際監督・会計基準での共通課題と認識している経済価値ベースでの技術的準備金やリスクの測定等を中心に、アクチュアリアルな視点から日本における実務的側面についてさらに調査・研究を進めていく予定です。


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